侍タイムスリッパー

本作をまだ暑さの残る秋の休日にT-Joy東広島にて鑑賞してきました。

 

この頃すっかり減った時代劇へのオマージュと言える本作は、幕末の侍が真夜中の切り合いのなか偶然落雷にあったことをきっかけにこの時代の太秦の時代劇セットにタイムスリップするという物語です。

 

すったもんだがありながら、主人公は徐々に現代に馴れていき、不器用ながら役者として適応し、映画製作の助監督にほのかな恋心とともに役者魂を成長させていきます。

 

そんなとき、実は当時のライバルは少し早い時代にタイムスリップし、すでに時を重ねて現代において大俳優になっていたということが発覚し、ついに幕末の対策の続き、宿命の対決に再び近づいていきます。

 

ラストではお約束の真剣での切り合いになるのですが、さてその結末はどうなるかは観てのお楽しみです。

 

本作を観ていて、やはり時代劇へのオマージュであり、それを当時の世相で切り取ったつかこうへいさん原作脚本の「蒲田行進曲」を思い出しました。

 

「時代劇も現代と交錯させればこんな恋や友情、誇りや理想を伴ったわくわくするような物語が作れるんだよ」ということを感じさせてくれる点ではふたつの作品には共通するセンスを感じさせましたが、ラストのハラハラドキドキ度(あの階段落ちは映画なのにドキドキ度満点でした)においては、「蒲田行進曲」の方が勝っているかな~なんて感じました。

 

最近はずいぶんと減ってしまった時代劇ですが、こうして映画館で大スクリーンで観るのも乙なものだと思い、映画館を後にしました。