予告編が印象的だったこともあり、9月のまだ残暑厳しい休日の午後に本作をT-Joy東広島にて鑑賞してきました。
それまでとくに目標や生きがいもなく、どちらか言えば器用に生きてきた高校2年生の主人公がひょんなことから絵画を描くということに生きる意味を見出し、どうせならそれを極めようということと家庭の事情で国公立大学しか進学できない状況もあり、実質競争率500倍ともいわれる超難関の東京藝術大学の油絵科をまったくの素人から目指すという物語です。
作中では現実の東京芸大のキャンパスや受験風景などが表現されているのですが、わたしのような芸術門外漢にはとても興味深く楽しませてもらいました。
また志望する学科は異なるものの大学進学において、家庭の事情で国公立大学しか許されなかったという環境はわたしにも覚えがあり、はてさてどんな展開がまっているのだろう?・・と興味津々での鑑賞となりました。
本作のなかで絵画を表現することを通して、人間関係(普通の人らはもちろん奇人・変人・変態・天才といろいろ興味深い人物らが登場してきます)を広げていく主人公に自分のこころをシンクロさせながら観ている自分がいました。 さまざまな人物が交錯するなかで、主人公を自分の目標を達成していく過程を観ていると、自分も分野は違えど同じような感覚があったことも思い出したりしました。
人は常に何かの目標を持ちながら、こころに熱狂と冷静を保ちつつ人生というフィールドにおける素敵な魔法を求めていくのだ・・ということを思い出させてくれた本作でした。
P.S.本作の世界にはまり、さらに詳細に知りたいと感じたので、その後アニメ版(全10話)もチェックしてみましたが、映画では省かれていたニッチで素敵なエピソードもしっかり描かれており、とても興味深くそちらも満足の出来でした。 それにしても最近は良い漫画というのはすぐにアニメ化される傾向が強くチェックすべきコンテンツが目白押しで時間がいくらあっても足りません(汗)。