本作を4月も終わりに近づいた月曜の夜にT-Joy東広島にて鑑賞してきました。
あの傑作「罪の声」の原作者塩田さんが、大泉洋を最初からイメージしてあて書きした作品だそうです。ある斜陽出版社の雇われ雑誌編集者である主人公が、出版社の社長人事に絡み、変幻自在に出版社を翻弄しながら、最後に自分が翻弄していた部下に翻弄されるという奇想天外な編集ストーリーです。
塩田さんは作家になる以前、神戸新聞の記者だったということもあり、雑誌編集ものは故郷を描くようなものであり、軽快なテンポに続く、あっという間に豪快な展開、最後の落ちも素敵な佳作でした。
大泉洋さんもとぼけているようで、深い魂胆を秘めた主役がはまっており、安心して観れる作品でした。それにしても大泉さんの画面に溢れるユーモラスさ、人柄の良さはどの作品にも溢れていて、こういう友達を持ちたいと常々思います。
しかしよく考えてみれば、その雰囲気や温かみを持つ旧友がわたしには存在しており、コロナ禍でいまはなかなか会えないのが残念に思われる夜でした。