本作を夏の気配が過ぎゆく月曜の夜に、わが街東広島の唯一の映画館であるT-Joy東広島にて鑑賞してきました。
原作は週刊ヤングマガジンで連載されており、わたしにしても行き付けのラーメン屋「ラー亭」(ここの唐揚げセットは絶品です)にて座り読みで内容をFollowしており、久々歴史モノで面白い漫画が生まれたという思いを常に持っていましたが、ついに映画化です。
戦艦大和建造に対するさまざまな思惑が交錯するなか、なんとか無謀な大鑑建造を阻止する主人公の活躍が描かれています。しかし原作は大和建造にとどまらず、太平洋戦争(大東亜戦争)の開戦をなんとか阻止しようという涙ぐましい努力が展開されており、そこら辺りを本作では表現していないので、続編を期待してしまう内容です。
この大正から昭和前期の軍人模様は奥深く大変興味深い世界であり、わたしもときどき掘り下げたりすることがあるのですが、底が深くまったくその全貌を把握できないジレンマを感じる世界です。海軍人脈だけに限っても、山本五十六、南雲忠一、山口多聞、井上成美、米内光政などなど興味深い人間たちが綺羅星のごとく並びます。なので、この時代を表現した映画は描く側の立場はどうあれ、わたしにとっては必須であり、駆け付けて見ています。
そういった意味では本作は主人公は想像上の人物であるものの、周りを取り巻く人物は歴史上実在したイメージをかなり踏襲しており、映像は迫力あり、いろいろと考えさせられ勉強になりました。続編にも期待です。
P.S. できれば将来、その容姿・見かけによらず、頭脳明晰で運動神経も抜群であり、大局的な戦略眼も持ちアメリカさえも恐れていた、悲運の将・山口多聞(真珠湾攻撃での追攻撃の進言も南雲中将に却下されたものの正解であり、ミッドウェー海戦においてもやはり正しい進言が南雲から却下されながらも最後まで奮闘した将ながらも最後は潔く死にすぎであり、しぶとく生き残りもう少し日本のために足搔いてほしかった天才であり、当時の日本にとってはその死が誰よりも痛恨だったと常々感じる人物です)を描いた作品を観てみたいものです。