本作を梅雨明けが近づいた初夏の空気が漂う夜に修行してきました。
本作はタイトルどおり、母国アメリカから遠く離れたヨーロッパにおいて、研修旅行と思いきや、やはりそこはスパイダーマン。研修地においても、大いなる使命を課せられて悪としっかり戦うというエンターテインメントです。
摩天楼のないベネチアやロンドンにおいてもスパイダーマンはクモの糸をうまく使えるのだろうか?という余計な心配をはるかに超えて、少年らしい歯がゆい恋心も抱えながら、なんやかんやで痛快に悪と戦ってくれます。
わたしのような中高年にとっては、スパイダーマンという存在はかつてアメリカ漫画のなかから飛び出してきた、おそらくニューヨークでしか存在しえない葛藤の多いヒーローで、ややバットマンと似た性格を持ったヒーローでしたが、いまではマーベルのアベンジャーズシリーズの一員として世界をかけずりまわるM.I.P.のような存在であることを確認し、それはそれで水を中心としたCGアクションも素晴らしく、アメリカ映画の奥深さと痛快さを堪能させてもらったシンプルな夜となりました。