本作をそろそろ終映間近の夜にタイミングが会い修行してきました。
こうしたコミカル・ヒーローものは笑いの裏にちょっと待てよ・・というシリアスさも隠し味として入っていたりして、奥が深い作品がときにあります。最近なら「キングスマン」などもこの系統に含まれると思います。
個人的には、別の映画を見る際に偶然に見かけた予告編から、かつての傑作「キック・アス」の再来を期待しての鑑賞となりました。
生き別れた母親を探すあまりさまざまな逸脱行為を繰り返し、里親を転々していた少年ビリーが、とうとう行き着いたアメリカ版ちびっこハウス(あのタイガーマスクで登場したような孤児ホームです)。そこでもなかなか適応できずにいたところ、魔術師から魔法を授けられ、神々に匹敵する力を手に入れ、空を飛んだり、バスを一人で担いだりと、スーパーマンのように活躍し、最後はどう見ても完全に悪である、魔法を狙う博士をみんなと協力して倒すという物語でしたが、あまりにきれいな勧善懲悪であり、もう少しひねりがあってもいいのかな~なんて思ったりはしました。
しかし、ビリーがなぜ孤児になってしまったかという最後に明かされるエピソードについては、さすが個人主義の国アメリカというべきか、何とも複雑な思いにかられました。それにしてもこんなことで孤児になってしまったのでは、子どもとしてはたまらんよな~という考えがふつふつと心に湧き上がるのを感じつつ、初夏の風を感じながら帰路に着きました。