本作を平成31年の映画修行第一作めとして、T-Joy東広島にて鑑賞してきました。
その姿や表情を見るたびに、子供時分に母親の一番下の妹(つまりわたしにとっては叔母)の面影を懐かしく思い出してしまう、黒木華さん主演であり当然のことながら馳せ参じました。
日々さまざまな出来事が穏やかに移り変わる季節のなかで起こり、通り過ぎていくかけがえのない日々や想いを淡々と表現している素敵な良作でした。
お茶の世界を通して、人が行き交い、別れや旅立ちが穏やかに訪れ、らせん階段のように人生を積み上げていく・・・。そんな切なくも儚い一期一会の日々を、本作が遺作となった樹木希林さん、黒木さん、多部未華子さんらが綴れ織りのように重ねていく。
本作のテーマのひとつである「すぐにわかることもあれば、時間を重ねたのちにわかることもある」・・・まさにそのとおりだと思います。わたし自身、時を重ねてやっとわかったことがたくさんあり、これはこころにぐっと沁みました。
すべての人にそれぞれかけがえのない日々や人生があり、美しくも儚くうつろう季節のなかでで人々は巡りあい、季節を重ねていく・・・こんな当たり前のことを久々に明確に意識させてもらった作品となりました。そしてタイトル「日々是好日」のように「毎日が素晴らしい日」といえるようこれからも人生を享受し精進していきたいものです。