本作を暮れが押し迫った12月のとある月曜日の夜に、T-Joy東広島にて鑑賞してきました。
19世紀に生きたイギリスの国民作家、チャールズ・ディケンズの作品「クリスマス・キャロル」の創作秘話とファンタジーを絡めた作品です。
ディケンズといえば、「オリヴァー・トゥイスト」や「デイヴィッド・コパフィールド」などの人間の成長を壮大に描いた大河小説の印象がありますが、本作では、クリスマスを描いた小品である「クリスマス・キャロル」を題材にして、実際のディケンズの幼少期の苦悶の時代から作家になってからのスランプや浪費癖、父親との確執などのエピソードを幻想的に絡めたクリスマス・ファンタジーの世界を作っており、さまざまな興味を掘り起しつつ、心温まる素敵な佳作になっています。
わたしが一番興味を持ったのは、本作のなかでは、ディケンズによる「クリスマス・キャロル」が大ヒットするまでは、世界ではクリスマスイブは現代のような祝福すべき日ではなく、この作品のヒット以後、クリスマスやクリスマスイブは大きな祝祭日として定着したというくだりです・・・。
この辺のところは本当なのかな~?なんて思いつつ、首をかしげながらの帰路となりましたが、そうしたことも含めてファンタジーなのかもしれませんね。