本作を11月に入ったばかりの診察が終わった、寒くなりつつある月曜夜にT-Joy東広島に修行してきました。
本作は3年ほど前に本屋に山積みされていた本屋大賞受賞作を原作としています。わたしも読んだことはありませんが、本屋にはよく通っている性分なので、印象的な本の表紙をよく目にしており、どんな作品なのだろうという気持ちを持っての修行となりました。
借金まみれの男がひょんなことから3億円の宝くじに当たり、そこから親友がそのお金を持ち逃げしたことから物語は始まり、その後、右往左往の展開を経て、熱い友情が帰ってくるという展開ですが、本作の見どころはやはり、モロッコで主人公が学生時代に親友と旅をしながら、その後の人生に影響を与えるような体験をしていくという話を映像を通して、説得力豊かに描いているところではないでしょうか?
思い出せば、わたしも学生時代、親友らと東南アジアの楽園・バリ島などに訪れ、そこでしか味わえないような素晴らしくちょっぴり危険でスリルあるさまざまな体験をこれでもかというほど体験させてもらいました。これは今でもわたし自身の血となり肉のなっているようにも思えるほど深く思い出に残る体験でした。
残念ながらもうその当時の友人らとは、物理的にはお互いになにかと忙しくゆっくり会うことはもうありませんが、そうした貴重な、お互いにまだ何者でもなかった若いときにしか得られない体験をともにしたという思いは常にあり、距離や想いが現在離れていてお互いの気持ちを確かめることができなくても、いつも心の友という想いが存在しています。
本作は、そんな過去の素敵な思い出というのは「三つ子の魂百まで」のごとく、いつまでも継続していくんだよということを思い出させてくれた作品であったような気がします。そんな回想を久しぶりにしながら、ほんのりと温かい気持ちを胸に抱きながら、明るい秋月の下、帰路に着きました。