本作を初夏の気配が漂いつつある5月の夜に、T-JOY東広島にて修行してきました。いつも仕事が終わってからなので、またまた深夜の修行です。
敬愛する阿部寛(阿部ちゃんと愛をこめて以後はよばさせていただきます)さんの作品でもあり、なんとか観ておきたい作品でした。ちなみに阿部ちゃんの作品についていこうと思った最初の作品は「青い鳥」であり、これはまいったな~と感嘆させられたのは「歩いても歩いても」です。両作品ともいろいろと後を引く作品でした。
一方で、本作はいろいろ熱く語ることは野暮であり、阿部ちゃんのもう一方の魅力であるギャグ満載の「テルマエ・ロマエ」系の諧謔的作品であり、気負いなく笑いとおかしみを感じながら、ちょっと映画で一服というときにちょうどよい佳作でした。
本作は、さっそうと中年男の魅力と男気を振りまく豊川悦司の男ぶりや淫乱女の怖さも堪能できるし、阿部ちゃんや江戸時代の諧謔性に関心のある人はぜひ鑑賞されて損はない作品でした。
P.S.そういえば、本作でも失脚する老中・田沼意次は歴史的にはいつも悪役扱いですが、歴史好きならば実像はそうでもないことを知っており、いつか田沼の時代を本格的に描く映像作品ができればいいのにと思ってしまいました。