レディー・プレイヤー1

本作をGW直前のウィークデイの夜、運よく封切直後の大画面にてT-Joy東広島にて観てきました。

 

スティーブン・スピルバーグ監督による正真正銘のエンターテイメント作品です。いわゆる「E.T.」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「インディージョーンズ」「ジュラシックワールド」といったその時代時代に、度肝を抜くように新たな映画の可能性と夢を示してきた、監督の王道系譜の上に位置するスリル&ファンタジー作品です。

 

本作では現実とVR(バーチャル・リアリティ)の世界「OASIS」を並立して生きる少年の物語です。冴えない悲惨な現実の裏で、なりたい自分になれる、豊かでスリルあふれた冒険世界が待っている「OASIS」。そんな世界を通して知り合った仲間とバーチャルな世界で友情をはぐくみ、圧倒的に難解な3つの謎を解いていく。そしてそこで芽生えた友情や恋愛が現実さえも豊かにしていき、お待ちかねのハッピーエンド。

 

こう書くとなんだか普通のSFものなのですが、そこはスピルバーグ。

 

つたない言葉などでは表現できない、映画でしか体験できない表現をこれでもかというばかりにスクリーンのなかで展開しています。本作は映画館の大画面と大音響(本作の音の迫力がまたばかでかく張り裂けんばかりなのです)で味わうべき作品で、おそらくお茶の間での鑑賞ではその醍醐味の半分も味わえないと思われるので、みなさん!ぜひとも映画館で鑑賞してみてください。

 

最後に特筆すべきことは、スピルバーグ監督自身が「これは日本のために作った」と語っているように、日本の誇るべき想像物がキラ星のごとく、バーチャルな世界で活躍していることです。覚えているだけでも、「メカゴジラ」「ガンダム」「AKIRA・カネダのバイク」等々。「AKIRA」のバイクなどはリアルタイムで経験した世代にはマニアックなツールだと思っていたのですがこうして普通に表現されると、「うーん、AKIRAってこんなにインターナショナルだったのね~」と感慨に襲われ、うれしくて泣けてきます。これら日本発祥の素敵なキャラがスピルバーグ指揮のもと縦横無尽に活躍します。まあ「ファーストガンダム」の実写の素晴らしさと言ったらうっとりです。この映像を観て、もう現代の技術なら「機動戦士ガンダム」の実写化も完全にできるということに気付かされました。

 

大満足で帰路についたわたしでしたが、これを3Dで観たらさらにすごいのかもとも想像してしまいました。チャンスがあれば観てみます。

いずれにせよ老いも若きも日本人ならみておくべき完璧なエンターテイメント作品でした。