遅ればせながらやっと話題作の本作を観てきました。原作は東野圭吾。押しも押される現代の売れっ子ミステリー作家です。伊坂幸太郎と並んで二大巨頭と呼んでも申し分ないのでしょうか。そんな原作をもち、原発破壊のテロをテーマとした本作。これはなかなか興味をそそります。最近はいろいろと忙しく、もう本作は一日一回の上映状態となってしまったT-Joy東広島にて鑑賞してきました。
江口洋介と本木雅弘のダブル主演。ふたりともわたしと同世代の働き盛りの俳優であり、妙に親近感がわいてきたりします。本木さんはともかく江口さんは最近映画ではあまりお会いしていなかったので、結構うれしかったです。ふたりともいまも素敵にかっこいいです。
観終わって思ったのは、適度なアクションと社会的にひねりのある物語の重いテーマの融合がもたらすカタルシス。爽快とはいかないまでも、悩みや葛藤、ドタバタの果てに、大事なことに気づくという物語のゴールデンスタンダード。
いい年になるとこうした展開は概ねわかっていたりするものですが、でも退屈かというと全然そんなことはなくて、物語の展開と結末に辿り着いたことを確認したあとに、なにかここちよくて、ゆったりと安心できるのだから、わたしも年をとったものです。
本作はもうひとりの才人・伊坂幸太郎原作の近日公開の「グラスホッパー」と並べて比較するとなかなか粋なのでは・・・?なんて思いながらの帰路となりました。
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シネ丸 (月曜日, 16 11月 2015 16:40)
20年前の東野圭吾作品を映画化したのは「フクシマ」があったからなんでしょうね。
堤幸彦監督はTVディレクター出身で「トリック」「20世紀少年」「SPEC」シリーズなど
コンスタントに作品を発表してますが、器用なんだろうけど代表作が無いような気がします。この作品も無難に作られてるけど、なぜ今この原作を映画化したのかどうもハッキリしない印象を受けました。先生のようにもっと素直に楽しめばいいんでしょうけど、このジャンルの邦画には不信感が先立つシネ丸でした。
PS:多分「グラスホッパー」はパスだろうなぁ 先生ゴメンナサイ‼︎
tomiyasu motoharu (土曜日, 27 2月 2016 11:14)
いまだ、このようなテロはないんでしょうけど、9.11以降は、現実身がありますよね。
乗っとった旅客機が、ツインタワーやペンタゴンでなくて、原発でもよかったのでしょうから。日本で大きなテロというのは、地下鉄サリン事件以降、ありませんが(ないほうがいいのですが)、これだけテロというのが、日常的なことばになったことはないのでしょうか。