風に立つライオン

3月終わりの月曜日T-Joyメンズデイの夜に本作を鑑賞してきました。基本的に医療もの映画は必見を自らに課しているわたしとしては避けては通れない作品です。さだまさしさんはわたしの中学時代から高校時代までずいぶんお世話になったフォークミュージシャンであります。「無縁坂」「引き潮」「主人公」「檸檬」「指定券」「まほろば」「露のあとさき」などあげればきりがありませんが、これらはいま聴いても名曲だと思います。

本楽曲ももちろん知ってはいましたが、まさか小説になり映画にまでなるとは少し驚きでした。どうやらこの小説化や映画化には、本作の主演の大沢たかおさんが強く関わっているそうで、小説にするよう直接さだまさしさんに要請したのも大沢さんだそうです。

さて映画です。物語は高潔な精神の青年医師が日本に残る恋人よりも、地球規模の人間愛に目覚め、アフリカの大地に身を投じるという作品でした。劇中では主人公には日本に残した恋人との別れ以上の悲劇が襲うのですが、どうやらこのあたりはさだまさしさんが創作したフィクションで、月日は流れ、この作品のモデルの先生は現在も宮崎県の大きな病院で院長を元気にされているとのことで、まさかアフリカでそんな悲劇が・・と映画館の暗闇で驚愕したわたしは少し安心したりました。

それにしても長崎大学医学部はケニヤやベトナムに熱帯医学研究所なるものを持っていることを本作で初めて知りました。よく考えてみればわたしの卒業した広島大学医学部も原爆医学研究所(通称・原医研)なるものを持っていますが、わが母校もどうせなら外国にこんな研究所があれば、外国遠征に行けたのに・・なんて不埒なことを考えながら映画館をあとにしました。