本作を封切間もなく、T-Joy東広島にて鑑賞してきました。
ちょうど時間があったので、是非もなく直木賞受賞作の原作は読んでいませんが、GOでした。
なんだか不思議な話でした。全国を旅しながら不慮の死をとげた人を悼むなかで、いろいろな人生を送る人と出会い、葛藤しながら、別れたり、結ばれたりと螺旋的にさまざまな人との交流が繰り返されていきます。主人公を演じる高良健吾くんはさすがで、彼でなければ、この役はむずかしかったと思われる熱演でした。(高良くんでなけば、「おくり人」のもっくんがはまり役だったかな)
わたしとしては、これを現実にやったら、偽善者としてかなり疎んじられるのでは・・なんて思ったのですが、作者の天童荒太さんはアメリカの同時多発テロをきっかけに生死の無常を感じ、実際に3年ほど全国各地を不慮の死を迎えた人たちを悼んで旅されたのだそうです。
うーん、いやはやすごい。わたしのような平凡な日常を営む人間にはやはり行動自体への発想が違うのだなと痛感させられたりしました。
なんだか仏教的な祈りに近い作品でした。
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