イン・ザ・ヒーロー

日ごとに秋の気配を感じる今日このごろです。先日、T-Joy東広島にて本作を観てきました。スーツアクターという、ヒーローのなかに入り劇中では顔を見せることのない役者の熱い物語でした。わたし自身、子ども時分から仮面ライダーや戦隊シリーズ、ロボット刑事シリーズ(これらってすべて石森章太郎先生ですよね。今更ながらにさすがだという感慨を持ちます)を始め東映アクションにはずいぶんお世話になっているだけに、どんなストーリーが展開しているのだろう?という期待をもっての鑑賞となりました。

観終わって一言・・・、痛快な映画でした。最初から最後までほぼ期待どおりに展開する熱いアクション。主演の唐沢さんはなんと若いころ、実際に東映アクションでライダーマンのスーツを着てアクションをしていただけに切れのある動きで驚きました。福士蒼汰くんも仮面ライダーフォーゼの変身前の主人公を実際に演じており、今度はスーツに入っての熱演で、アクションを媒介にして新旧スターの絆をつくるような作品になっていました。映画最後の10分以上にもわたる100人殺陣も邦画としてはかなり頑張ったものであり、アクションの東映という自負にたがわぬものでした。話もコンパクトなものであり、意外性などはないのですが、光が当たらぬ役柄だからこそ強いプライドを持ち、その役目を担っていくという、いつの時代にもある普遍的な物語であり、なにか心に小さな炎がともるようなきらりと光る作品でした。