先日、話題の本作をT-Joyのメンズデイにて鑑賞してきました。4月からは100円上がって1100円になったのですね。ふだんテレビを見ていても、挿入歌「Let It Go」の話題がよく出ているので、観てない状態にもかかわらず、その歌のシーンは既に観ているという状態でした。なんでもこのタイトルはビートルズの「Let It Be」とコード進行が同じだとか。ギターを弾く人間なら誰もが一度は弾くあの「C-G-Am-F」です。言われてみれば確かにという感じです。しかもタイトル自体、GoとBeの一字違いであり、これは完全に最初からある種のパロディとして狙っていたといえそうです。先日の日本公演が急遽キャンセルされたポールも歯がゆいというよりは、光栄であり、喜んでいるのではないでしょうか。
さて映画ですが、まず第一印象として感じたのが、画像のリアルさに驚く一方で、「これはもうアニメと言えるのだろうか?」ということです。背景はほぼ実写。海のシーンなどはこのまま「パイレーツ・オブ・カリビアン」でも使えるのではというぐらいのCG。人物にしても、いわゆる漫画の延長としての線画ではなく、スーパーマリオネーションといったほうがうなずけるぐらいの人形が実際に動いているかのような画像です。ディズニーに生涯憧れた手塚先生が観れば、「もうこれはアニメーションではない」と言われるのではないか?とわたしなどは考えてしまいました。
話としてはシンプルでわかりやすく、姉妹愛の賛歌となっており、これはこれで兄弟もの映画が好きなわたしの琴線に十分触れる内容でした。しかし、アナを眠りから覚めさせるはずの「真実の愛」が当初は男女の愛と想像させながら、それは偽物で、実は「姉妹の愛」であったというオチは、現代においては案外アグレッシブな結論であり、この点をさらりと見せて流してしまうディズニー映画の力技というか、魔法には個人的にたいへん感心し、後日また鑑賞してしまいました。
まあなんやかんや言っても、上記の屁理屈がふっとぶぐらい素晴らしいミュージカル映画でした。劇団四季の演目にそのうち加わるのは間違いないと確信しました(笑)。
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シネ丸 (木曜日, 12 6月 2014 08:53)
久々にコメントさせていただきます。 一か月5本の映画修行を続けている私ですが,どうも先生と違う作品が多いようで……
「アナと雪の女王」映画は絶対字幕版主義のシネ丸ですが,今となっては
松たか子の圧倒的な演技的歌唱力!吹き替え版のほうを観ればよかったと後悔しています。 先生のように2回目? それはちょっとしんどいかも。
公開前はネガティブな批評もあったけど,これだけヒットすれば問題なし。
日頃映画を観ない人・子供たちがスクリーンで楽しんでいるのは素敵な事です。 そうしてシネ丸はマイナーな名作を探す旅に出るのです。
シネ丸★★★★★「アデル,ブルーは熱い色」去年のカンヌパルムドール
fourseasons-clinic (金曜日, 15 8月 2014 11:00)
上映後だいぶ時間がたちました。その後発売されたDVDもなんと発売一か月たたないうちにすでにダブルミリオンの売り上げだそうです。
この作品はよくもわるくもディズニーの石碑的な作品に将来になるのでしょうね。ちょうどジブリでいう「千とちひろの神隠し」、ディズニーなら「ファンタジア」のようなもので、簡単には腑分けできない魅力が作品のなかに封入されている気がします。そんな作品をリアルタイムに鑑賞できただけでもう満足するしかないと思わされます。