くちづけ

わたしのような立場の人間にとっては、鑑賞必須の映画「くちづけ」を観てきました。ポスターでも唱ってる涙活ができるかな?という軽い気持ちでT-joy東広島へ。

いきなり結論ですが、しっかり涙活できました(T_T)。さすがに映画ラストに流される、一本さん(竹中直人さん演ずる主人公で、介護のために筆を折った漫画家という設定)とまこちゃん(貫地谷しほりさん演ずる知的障害をもつ娘さん)の幼少時からの成長を記録するスライドショーを通した父と娘の幸せな笑顔は圧巻でした。いろいろな思いが頭を駆け巡る状態になっているところに、残された仲間による漫画に描かれながら果たせなかった幻の結婚式が始まります。まるで父娘が天国に住む場所を変えたかのような、スライドによる幸せな記憶の速射砲には、最近涙が枯れつつある?わたしの目にも涙が自然に流れてきました。結婚式の新郎新婦の父親の心境ってこんなものなのだろうか?とも思ったり。

いずれにせよ、知的障害を含む発達障害に対する偏見がこうした作品をきっかけに修正されていけばいいと思いました。正直、障害福祉の現況やインフラに少しは詳しい人から見れば、主人公の一本さんでさえ、悲しいことに、その偏見の虜になっており、もっと障害や福祉に関するいろいろな情報を得ていれば(もちろん病で死に行く運命であり、その時間さえなかったのですが)、最後のせつない究極の選択(この選択って、テーマは異なるものの、昨年のカンヌのパルム・ドール受賞作品「愛・アムール」に相似ですよね)はしなくてもよかったのに・・と考えてしまうのではないかなと思ったりしました。そして、わたし自身も発達障害医療に携わっている医師であり、そうした情報や啓蒙をしっかりしていかなければとの思いをあらたにしました。

堤監督、「20世紀少年」のイメージの強い監督でしたが、なかなかどうしてさすが懐深いです。いろいろと考えさせられると同時にあたたかいまなざしを感じる映画でした。

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コメント: 3
  • #1

    シネ丸 (月曜日, 17 6月 2013 12:04)

    ある映画評論で、最後の究極の選択があまりにも安易だと書かれていました。 でも一週間前新聞に大阪でまったく同じ状況の事件が載っていました。 フィクションではなく現実を目の前にして、また改めて色々と考えさせられる作品でした。 元々舞台で好評だった芝居を映画にした宅間孝行さんこと「うーやん」に何度も会いたくなる映画。
    みなさんも是非お見逃しなく!

  • #2

    fourseasons-clinic (土曜日, 22 6月 2013 14:47)

    映画を観て、一週間たったのに、なぜか劇中の空気感が心の片隅にまだ張り付いたままです。そういう魅力にあふれた映画でしたよね。

  • #3

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